「心周期における弁開閉」や心電図(P波など)を解説

専門用語解説

心室と動脈の間には動脈弁、心室と心房の間には房室弁が存在し、圧差によって開閉する。

等容性収縮期には、心室圧>心房圧のため房室弁閉鎖、心室圧<動脈圧のため、動脈弁閉鎖の状態で、心室が収縮し、心室圧が上昇する。

この時期の終わりに心房圧が動脈圧よりも高まると動脈弁が開放し、動脈に血液が拍出される。

これが駆出期である。

 

イラストに対する注意点+国家試験対策

 

上記イラストでは「駆出期」では左心室圧が(等容性収縮期でグッと上昇して)大動脈圧と等しくなる」といった表記になっているが、実際は「駆出期では左心室圧が大動脈圧を若干上回った状態となる」が正解なので注意してほしい。

 

具体的には以下のイラストの方が正しい(駆出期において、左心房内圧大動脈圧を若干上回っている)。

 

鍼灸あん摩マッサージ指圧師指定テキストにもは正しく表記されているので、より正確なイラストは、そちらをチェックしてほしい。

 

アマシ国家試験第28回でも、この点に言及した問題が出題している。

 

実際の国家試験問題

 

心周期で心室内圧が動脈圧より高い時期はどれか(28回)

  1. 等容性収縮期
  2. 駆出期
  3. 等容性弛緩期
  4. 弛緩期

関連記事⇒『心周期で心室内圧が動脈圧より高い時期はどれか(28回)

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