パターナリズムはラテン語の父(pater)に由来し「父親が子供に対するような態度」をさす。
封建社会の父親のように「父が善意をもって行った判断を子供に押し付けること」がパターナリズム(父権主義)。
父権主義、親心主義とも訳される。
「父を医師」、「子を患者」に置き換えると、医療の現場のパターナリズムとなる。
医療のパターナリズムとは「患者の最善の利益の決定の権利と責任は医師側にあり、患者は医師に委ねればよい」という考え方。
「父権主義(パターナリズム)」から「患者中心型医療」に変遷している。
患者中心型医療(共同作業型医療)は、患者の自己決定権やが重視される。
患者中心型医療を実現するために、医療者は
インフオームド・コンセントを通じて、患者との信頼関係を構築し、
患者の健康維持・増進のために協力する姿勢、
また患者の全人的苦痛(トータルペイン)に対する共感の態度
が求められている。