
この記事では『膝関節の内・外反ストレステスト』について解説していく。
内・外反ストレステストの方法・陽性所見・解釈
以下のテストについて記載していく。
- 内反ストレステスト
- 外反ストレステスト
内反ストレステスト
膝内反ストレステストについて方法・陽性所見・解釈について記載していく。
方法
- 患者は背臥位
- 検者は一方の手で患者の膝関節部を内側から固定(膝関節20°~30°屈曲位 or 伸展位のどちらで実施するかで解釈が異なる)。反対手で足関節部を外側から把持しする。
- 「足関節を内側から把持した手」で、膝関節内反ストレスを加える。
陽性所見
- 膝関節の外側部に疼痛誘発
- 非検査側として可動性が大きい
解釈
- 膝関節20°~30°屈曲位での陽性所見⇒LCL損傷の可能性あり。
- 膝伸展位での陽性所見⇒LCL損傷とACL損傷の合併を考える。
膝伸展位で陽性所見が認められた場合は、ACL損傷の有無を以下で評価する。

外反ストレステスト
膝外反ストレステストについて方法・陽性所見・解釈について記載していく。
方法
- 患者は背臥位
- 検者は一方の手で患者の膝関節部を外側から固定(膝関節20°~30°屈曲位 or 伸展位のどちらで実施するかで解釈が異なる)。反対手で足関節部を内側から把持しする。
- 「足関節を内側から把持した手」で、膝関節外反ストレスを加える。
陽性所見
- 膝関節の外側部に疼痛誘発
- 非検査側として可動性が大きい
解釈
- 膝関節20°~30°屈曲位での陽性所見⇒LCL損傷の可能性あり。
- 膝伸展位での陽性所見⇒LCL損傷とACL損傷の合併を考える。

膝伸展位で陽性所見が認められた場合は、ACL損傷の有無を以下で評価する。
内・外反ストレステストまとめ
内・外反ストレステストのまとめは以下になる。
内反ストレステスト | 外反ストレステスト | |
操作 | 内反ストレスを加える | 外反ストレスを加える |
所見 | 膝外側に疼痛・過可動性 | 膝内側に疼痛・過不安定性 |
解釈 | 外側側副靭帯 | 内側側副靭帯損傷 |
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