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(概要まとめ)筋膜マニピュレーション講習会!6日間を乗り越えて

学生生活 - 1年目
(概要まとめ)筋膜マニピュレーション講習会!6日間を乗り越えて

あん摩マッサージ指圧学校を休んで、筋膜マニピュレーション講習会に参加してきました。

 

計6日間の長丁場ではありましたが、現在学校で筋に特化した手技(あん摩マッサージ指圧)を学んでいるだけに、非常に有意義な時間が過ごせました。

 

 

目次

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筋膜マニピュレーション研修会の内容

 

今回の研修会(筋膜マニピュレーション)の概要は以下になります。

内容

  • 講義(解剖・生理・筋膜配列・独自用語の解説・アセスメントチャートの使い方・仮説⇒運動検証+触診検証の流れなど)
  • 実技(運動検証・触診検証)←触診検証は評価であると同時に、治療としても用いられる
  • 実際の患者に対するデモンストレーション

 

期間

以下の6日間。

  • 11 ⽉ 2 ⽇(⼟)9:30〜19:00 
  • 11 ⽉ 3 ⽇(⽇)9:00〜19:00
  • 11 ⽉ 4 ⽇(⽉)9:00〜19:00
  • 11 ⽉ 5 ⽇(⽕)8:30〜16:30
  • 11 ⽉ 16 ⽇(⼟)9:30〜19:00
  • 11 ⽉ 17 ⽇(⽇)8:30〜16:30

 

持参物・服装

  • ウェットティッシュとバスタオル
  • 肌を露出できる服装(男性はスパッツ等、⼥性はツーピース⽔着・スポーツブラ・ショートタイツ等)

 

 

 

 

治療概念

 

筋膜マニピュレーションの治療原理をざっくりと記載すると以下になります。

 

深筋膜の滑走不全の原因となる「高密度化(ヒアルロン酸の凝集化)」を、「摩擦による機械的ストレス」と「熱」を用いて解消する手技

 

ヒアルロン酸が高密度化する要因

 

ヒアルロン酸が高密度化する要因は以下の通り。

  • 筋内のpH低下(=酸性化)
  • ヒアルロン酸濃度の上昇
  • 温度の低下

 

筋内pHの低下(=酸性化)

筋内pHの低下は「過用」により生じるとされています。

 

ヒアルロン酸の濃度上昇

ヒアルロン酸の濃度上昇は「損傷」「不動」「過用」によって生じるとされています。

 

温度の低下

不動により筋温が低下していたり、気温が低下している冬などでは、ヒアルロン酸の高密度化が起こりやすいとされています。

 

「ヒアルロン酸の凝集仮・高密度化」により「ヒアルロン酸の粘性増大」が起こり、それが「深筋膜の滑走性低下」につながると筋膜マニピュレーション協会では仮説立てています。

 

  1. 筋損傷・不動・過用によって濃度が上昇したヒアルロン酸は凝集する(高密度化)
  2. 凝集化したヒアルロン酸は、ゾル(水溶液)からゲル(ジェル)状に変化して粘性が増大する。
  3. ヒアルロン酸の粘性増大は、伸筋膜の滑走不全を引き起こし、その結果ROM制限・筋出力の低下・疼痛などの機能障害が惹起される。

 

個人的な考えの整理

 

これは個人的なメモなので読み飛ばしてもらっても構いません。

 

「適度な運動」と「過用」を整理する

  • 正常な反応として、運動中の筋ではヒアルロン酸の濃度が上昇する。
  • 正常な反応として運動すれば、筋内のヒアルロン酸は増加する。それは運動中の筋線維間の動きを円滑にするためだと考えられている。
  • 適度に増える分には潤滑剤として働いてくれるので良いのだが、これが使いすぎ(過用)になると濃度が上昇するということ(→粘性増大につながる)。

不動でもヒアルロン酸含有量が増加する

運動(活動)により筋内ヒアルロン酸が増加するのは前述したとおり。

一方で不動もヒアルロン酸を増加させてしまう。この原理は不明である(+運動によりヒアルロン酸分泌↑よりもイメージしにくい)が、事実として立証されているようです。

例えば以下の書籍を参照。

 

 

「ヒアルロン酸の高密度化」を改善させるために必要な要素

 

例えば、ヒアルロン酸の高密度化(粘性増大)の要因として「温度の低下」が挙げられますが、「だったら入浴すれば改善される」などといった単純なものではなく、深筋膜に対して以下の2つの刺激が加わることが重要とのこと。

  • 機械的ストレス刺激
  • 温熱刺激

 

筋膜マニピュレーションによるアプローチ方法

 

でもって、筋膜マニピュレーションでは「深筋膜へ機械的ストレス+熱刺激を加える手段」として以下を用います。

  • 摩擦
  • 時間

 

肘やナックルにより「伸筋膜にちょど良く達する圧を加えた状態」で「摩擦」を「一定時間続けて加える」ことにより

以下がポイント

ナックル or エルボーでの評価・治療

一定時間をかけての念入りな摩擦を加えることでの治療

 

圧・スピード・方向について

  • 圧は深筋膜に達する程度で。
  • スピードは(ガシャガシャ速くではなく)ゆっくり
  • 一方向だけでなく様々な方向に(深筋膜は、異なる方向で走行する繊維の薄膜からなる2-3の多層構造をなしているから)。

 

「炎症を惹起させる可能性がある手技」である点に注意しよう

 

ただし、摩擦によって局所炎症を引き起こしているので以下が重要。

  • 治療部位をむやみに増やさない(ピンポイントで必要な部位だけ治療する)
  • 治療後、疼痛があっても抗炎症性の鎮痛剤は使用しない。
炎症を惹起させるため、患者には「数日は痛みが起こることがあるが、それは正常な反応である」という点を伝えておかなければクレームになるので十分注意する必要があります。

 

治療部位をむやみに増やさない

局所炎症を惹起させるからこそ「手当たり次第に手技を用いる」ではなく「ターゲットを絞っての施術」が重要となり、そのために必要な評価が以下の通り

  • 問診
  • 運動検証
  • 触診検証

評価をしたうえで、問題のある筋膜配列協調中心CC筋膜対角線筋膜螺旋融合中心(CF)を特定して施術していくことになります。

※これにより認知中心CPなどに生じている症状が緩和されるということになります。

 

CP(認知中心が形成される機序)

認知中心(CP)が形成される機序は以下の通り。

  1. CCでのヒアルロン酸の粘性増大
  2. CCでの滑走システムの低下
  3. 筋紡錘の活動低下
  4. 筋線維の不適当な動員
  5. 力のベクトルの不良
  6. 分節での力学的協調不能
  7. 代償
  8. CPの症状

※筋膜マニピュレーションではCPではなくCCを治療する。

 

ベーシックな徒手療法とは一線を画すがゆえに、融合させるのは難しい。が・・・

 

上記は、従来の徒手療法とは相いれない部分なため「他の徒手療法との融合」というのは難しいです。

 

「従来の徒手療法で効果が出なければ、筋膜マニピュレーションを試してみると」いった「一つの引き出し」として学ぶ、あるいは筋膜マニピュレーションに特化したアプローチをしたい(整体などをやっていて、他と差別化を図りたい)という人にはお勧めだと感じます。

 

筋膜マニピュレーションは日本Fascia Manipulation協会で学べる

 

筋膜マニピュレーションは日本ファシアマニピュレーション協会(旧・日本筋膜マニピュレーション協会)にて学ぶことが出来ます。

 

筋膜マニピュレーションを学べる人は限られており、以下の国家資格を有した人たちに限られる。

  • 医師
  • 理学療法士
  • 鍼灸師

 

ただ、実際は理学療法士が大半を占めており、医師・鍼灸師が参加するのは稀。

 

筋膜マニピュレーションを学べない人

 

「何となく筋膜マニピュレーションを学べそうなイメージがあるけど、学べない人達」は以下の資格者は以下などがあげられる。

  • 作業療法士
  • 柔道整復師
  • あん摩マッサージ指圧師

 

筋膜マニピュレーション国際コース「レベル1・2・3」の内容

 

筋膜マニピュレーション国際コースは以下があります。

  • レベル1(6日間コース)→筋膜配列・協調中心・深筋膜を学んで治療に生かす。
  • レベル2(6日間コース)→筋膜対角線・筋膜螺旋・融合中心・支帯/深筋膜を学んで治療に生かす。
  • レベル3(7日間コース)→引張構造・器官-筋膜配列・浅筋膜を学んで治療に生かす。

※レベル1・2は骨格系、レベル3は内臓系に対するアプローチ。

※レベル3は、レベル2終了後1年以上経過しなければ受講できない。

 

今回僕が受講したのはレベル1の講習会になります。

 

筋膜マニピュレーションの特殊な用語

 

筋膜マニピュレーションでは、このコンセプトでしか用いない特殊な用語が存在し、例えば以下などが挙げられます。

 

一度覚えれば、それらで表現したほうがディスカッションがスムーズなのですが、使い慣れていなので、慣れるまではチョット疲れます。

 

身体部位の分類

 

身体の各パーツを独自の用語で分類しており、具体的には以下の通り。

※「略語」と「読み方」を覚える!

 

  ラテン語 読み方 略語 該当部位

caput カプト CP 頭部
collum コラム CL 頸部
thorax ソラックス TH 胸部
lumbi ルンビ LU 腰部
pelvi ペルビ PV 骨盤

coxa コクサ CX 股関節
genu ジェニュ GE 膝関節
talus タルス TA 足関節
pes ペス PE 足趾

scapula スキャプラ SC 肩甲骨
humerus ヒュメラス HU 肩関節
cubitus キュピタス CU 肘関節
carpus カーパス CA 手関節
digiti ディジティ DI 手指

 

身体運動の分類

 

身体運動を以下の用語で分類する。

この分類により、例えば下肢であれば「股関節屈曲」「膝伸展」「足関節背屈」「足趾伸展」の運動を「AN」としてまとめて表現することが出来るという意味で便利なのだとか。

※「略語」と「読み方」を覚える!

 

AN(antemotion) 前方運動 矢状面上での前方へのすべての運動。
RE(retromotion) 後方運動 矢状面上での後方へのすべての運動。

ME(mediomotion) 内方運動 前額面上での正中線から離れる方向へのすべての運動(四肢の内転)。
LA(lateromotion) 外方運動 前額面上での正中から離れる全ての運動。

IR(intrarotation) 内旋運動 水平面上での解剖学的肢位からの内旋方向への全ての運動。
ER(extrarotation) 外旋運動 水平面上での解剖学的肢位からの外旋方向への全ての運動。

 

 

身体部位と身体運動を合体させて表現

 

前述した「身体部位の略語」と「身体運動の略語」を組み合わせると、以下のような筋膜配列(同じ運動方向の筋膜単位を、長軸に沿ってつなぐ伸筋膜の経路)になります。

 

筋膜マニピュレーションでは、これを覚えて評価・治療に活用していきます。

 

  AN RE ME LA IR ER
CP AN-CP RE-CP ME-CP LA-CP IR-CP ER-CP
CL AN-CL RE-CL ME-CL LA-CL IR-CL ER-CL
TH AN-TH RE-TH ME-TH LA-TH IR-TH ER-TH
LU AN-LU RE-LU ME-LU LA-LU IR-LU ER-LU
PV AN-PV RE-PV ME-PV LA-PV IR-PV ER-PV
CX AN-CX RE-CX ME-CX LA-CX IR-CX ER-CX
GE AN-GE RE-GE ME-GE LA-GE IR-GE ER-GE
TA AN-TA RE-TA ME-TA LA-TA IR-TA ER-TA
PE AN-PE RE-PE ME-PE LA-PE IR-PE ER-PE
SC AN-SC RE-SC ME-SC LA-SC IR-SC ER-SC
HU AN-HU RE-HU ME-HU LA-HU IR-HU ER-HU
CU AN-CU RE-CU ME-CU LA-CU IR-CU ER-CU
CA AN-CA RE-CA ME-CA LA-CA IR-CA ER-CA
DI AN-DI RE-DI ME-DI LA-DI IR-DI ER-DI

 

 

筋膜マニピュレーションの余談

 

筋膜マニピュレーションはイタリア発症のコンセプトです。

 

筋膜マニピュレーション協会(ファシアマニピュレーション協会)が2008年に設立されており、これまで日本も含めて50か国以上で国際コースを開催しています。

 

主要人物

 

筋膜マニピュレーションの創始者は理学療法士のLuigi Steccco(ルイジ・ステッコ)氏です。

また、その子供(医師)であるCarla Steccco(カーラ・ステッコ)氏Antonio Stecco(アントニー・ステッコ氏も、ファシアマニピュレーション協会に関わっています。

 

Carla Steccco

  • 解剖学医・パドヴァ大学教授で、筋膜研究の世界的権威。
  • 筋膜の解剖学所を世界で初めて執筆。

深筋膜は、異なる方向で走行する繊維の薄膜からなる多層構造(2-3膜)をなしている。そして、これらの薄膜間にはヒアルロン酸が豊富に存在し、このヒアルロン酸が潤滑剤となって、繊維膜ごと滑走する。では、このヒアルロン酸はどこから分泌されるのだろうか?答えはfaciacyes(筋膜細胞)であり、Carla氏が発見した細胞らしい。筋膜マニピュレーションでは、ヒアルロン酸の粘性増大(サラサラではなくネバネバなってしまうこと)が機能障害の原因になっていると考える。

 

Antonio Stecco(アントニー・ステッコ)

  • リハビリテーション医。
  • 筋膜マニピュレーション協会(ファシアマニピュレーション協会)の会長として、FMの普及活動をしている。

 

筋膜マニピュレーションの関連書籍

 

以下は筋膜マニピュレーションの関連書籍です。

筋膜マニピュレーションに興味がある方は、ぜひチェックしてみてください。

この記事で「??」と感じた部分・説明不足な部分はこれらの書籍が解決の一助になってくれると思います。

 

 

 

 

 

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