患者側と医療スタッフ側が痛みの強さについて互いに共有できるスケールを設定することは意義がある。
この記事では、そんな「痛みの評価スケール」を解説(+過去問紹介)をしている。
「痛みの評価スケール」の種類と詳細
VAS
視覚的アナログスケール(Visual Analogue Scale:VAS)は、100mmの線の左端を「痛み無し」、右端を「想像できる最大の痛み」として、痛みの程度がどのあたりか印をつけてもらい、左端から長さで痛みの良さを評価する。
NRS
ニューメリカル レイティング スケール(Numerical Rating Scale:NRS)は数値的評価スケールと同義。
痛みを0から10の11段階に分けて、「痛み無し」を0、「想像できる最大の痛み」を10とし、痛みの程度を問うものである。
FPS
フェイススケール(Faces Pain Scale:FPS)は、笑っている顔から泣いている顔まで並んだ絵から現在の痛みに一番合うものを選ぶことで痛みを評価する。
顔の表情は、痛みだけでなく、そのときの気分やそのほかの症状も含んでしまうことがあり、悩みがある場合は苦しい顔を選ぶなど、正しい痛みの評価とならない場合もある。
VES
カテゴリカルスケール(Verbal Rating Scale:VES)は、3段階から5段階の痛みの強さを表す言葉を並べて、その中から現在の痛みを選ぶことで痛みを評価する。分類が大まかであり、精度は低い。
「痛みの評価スケール」の過去問
⇒『次の文で示す症例について、下記の問いに答えよ(鍼灸25回)』
⇒『痛みの評価法で、患者が想像できる最大の痛みを10とし、0から10の11段階で現在の痛みの程度を評価する方法はどれか(28回)』