肺活量について【イラストで紹介】

専門用語解説

この記事では「肺気量」に関連する以下の用語を整理していく。

 

  • 1回換気量
  • 予備吸気量
  • 予備呼気量
  • 残気量
  • 機能的残気量
  • 肺活量
  • 全肺気量

 

目次

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肺気量の関連用語を解説

 

肺気量に関連する用語の意味は以下の通り。

 

1回換気量

安静呼吸時に1回の吸息あるいは呼息で出入りする空気の量。

成人では500mℓと言われている。

 

死腔

呼吸時に、ガス交換に関与しない容積を指す。

成人では1500mℓ。

 

肺胞換気量

「1回の呼吸で吸い込まれた空気(1回換気量)のうち、死腔を差し引いた量」を指す。

肺胞換気量=1回換気量-死腔

 

予備吸気量

安静時吸息の上に、さらに吸い込める最大の吸気量(成人では2-3ℓ)

 

予備呼気量

安静時呼息の後に、さらに吐き出せる呼気量(成人約1ℓ)

 

残気量

最大に吐き出した後に、肺内に残っている気体容量(成人約1-1.5ℓ)

 

機能的残気量

予備呼気量と残気量の和。

 

肺活量

1回の呼吸で可能な最大の換気量を指す。

最大吸気位から最大呼気位までで測定。

成人男性で3-5ℓ

肺活量=1回換気量+予備吸気量+予備呼気量

 

全肺気量

肺活量と残気量の和。

 

各用語をイラストで解説

 

これらをイラストで示すと以下になる。

 

肺活量は「スパイロメトリー」で測定できる。スパイロメトリーとは、COPDなど換気障害を疑う患者には必須の検査。
イラストには「最大吸気量(1回換気量と予備吸気量の和)」という用語が入っている一方で、「死腔」「肺胞換気量」という用語が入っていない点には注意してほしい。
上記の数値はあくまで目安で、文献によって異なるので注意してほしい。「1回換気量は500mℓ」という数値は比較的統一されている。

 

まずは、主要な用語から覚えよう

 

頭の体操として、以下などを当てはめながら、「イラスト」や「用語」をチェックし直してみると頭に入り易いかもしれない。

 

全肺気量

「肺活量(最大限に吸った状態から、最大限吐くまでの幅)」+「残気量」

あるいは

「最大吸気量」+「機能的残気量」

 

肺活量

「最大吸気量」+「予備呼気量」

あるいは

「1回換気量」+「予備吸気量」+「予備呼気量」

 

1回換気量

1回換気量肺胞換気量+死腔

 

 
これら各用語の因果関係は国試で聞かれるので、是非覚えてみてほしい。
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