「あん摩」・「マッサージ」・「指圧」の特徴・種類【一覧表】

専門用語(マッサージ関連)
「あん摩」・「マッサージ」・「指圧」の特徴・種類【一覧表】

あん摩・マッサージ・指圧には、各々に「特徴」や「種類」がある。

 

今回は、それらを紹介していくので以下のような疑問を持っている方はチェックしてみてほしい。

 

あん摩・マッサージ・指圧の違いがピンとこない。
 
ではでは、まずは「あん摩マッサージ指圧に共通する治療効果」から順に記載していく。
 

あん摩・マッサージ・指圧で得られる効果

 

あん摩・マッサージ・指圧は各々で歴史を持っており、方法や手技が違っている。

 

なので以下のように使い分けするのが良い。

  • 自身が得意な方法
  • その手法が適した部位
  • その手法が適した症状
  • その手法が適した疾患

 

でもって、上記を考えた上で選択した「あん摩」「マッサージ」「指圧」に共通した治療効果は以下の通り。

 

興奮作用 機能の衰退している神経や筋を興奮させ、機能を回復させる。
鎮静作用 機能の亢進している神経や筋を鎮静させ、機能亢進を抑える。
反射作用

疾患部位から離れた部位を誘導し、反射機転により異常機能調節する。

誘導作用

患部を直接施術できない時、その部位より心臓に近い部位を施術して出血や病的滲出物を誘導する。

矯正作用

関節運動が不十分な時、その部分の滲出物を砕き吸収を促進させ、拘縮がある関節周囲の筋・腱・靭帯の癒着を剥離し、短縮を引き延ばす。

 

 

重複するが、ケースバイケースで上記の効果が最大限発揮できそうな選択をしよう。

 

 

一方で、「特定の手法に力を入れている学校」の中には、「○○の方法こそ、一番効果が出せるのだ」という考えのもあるので、そういう場所で上記な発言をすると怒られるので注意しよう。

 

ココから先は、「あん摩」「マッサージ」「指圧」の各特徴・種類・効果について解説していく。

 

前述したように「身体に機械的な刺激を加えた際の効果」は共通しているので、類似した表現が多々見られる点はご了承願いたい。

 

 

あん摩

 

「按摩」はおさえる「按」と撫でる「摩」によって構成された言葉である。

 

按摩には、筋肉の疲労物質の排出を促す揉捏法、血行を促進させ神経を興奮、又は鎮静に働く叩打法(こうだほう)、血流やリンパの流れを促す用白法、静脈の還流を促す振せん
法などがある。

 

按摩の代表的な手技には、なでる・さする(軽擦法)のほか、もむ(揉捏法)などがあり、それぞれ効果が異なる。

 

これらの手技は中医学の経絡理論に基づいており、気・血・津液を体中に巡らせて自然治癒力を高め、身体全体のバランスを整える効果ももつ。代表的な流派は杉山流按摩術、吉田流按摩術などがある。

 

沿革

導引按蹻として中国に発生し、日本に渡来した。

 

目的

薄い衣服の上から主に遠心性の手技で刺激を加え、生体の変調を整え健康を保ち、増進させる。

 

手技

基本手技は軽擦法・揉捏法・叩打法・圧迫法・振戦法・運動法、曲手。

 

曲手とは:

叩打法・振戦法・揉捏法・軽擦法などを組み合わせた複合手技。

 

あん摩の基本手技の作用
軽擦法

軽い軽擦は知覚神経を刺激して反射作用を起こす。

強い軽擦は循環を良くして新陳代謝を促し、鎮痛効果もある。

揉捏法

筋組織の循環を良くし、新陳代謝を盛んにして機能を高める。

腹部に行うと胃腸の蠕動機能を高めて便通を良くする。

圧迫法 機能を抑制し、神経痛を鎮め、痙攣を抑えるなどの作用がある。
叩打法 神経や筋の興奮性を高め、血行を改善し、機能を亢進させる。
振戦法

細かい断続的刺激により、神経や筋の興奮性を高める。

また快い感覚を起こす。

運動法 関節内の血行を良くし、関節包内の滑液分泌を促し、関節運動を円滑にして関節の拘縮などを予防する。

 

運動療法における「運動操作」:

制限可動域まで他動運動を行うことで関節の運動を円滑にし、筋の硬化を解き、身体の不均衡を改善する。

 

マッサージ

 

オイルなどを手につけ、基本的に四肢の先端から心臓に向かって施術する。

静脈の働きを助け、血液とリンパ液の巡りを促す効果もある。緊張をほぐす意味でも施術され、直接肌に施術する場合が多い。

 

目的

手指をもって生体の皮膚に直接、滑剤を用いて主に求心性の手技で刺激を加え、生体の変調を整え健康を保ち増進させる。

※血液・リンパ還流を促して新陳代謝を盛んにし、組織の機能を高め抵抗力を強くする。

 

手技

基本手技は軽擦法・強擦法・揉捏法・叩打法・圧迫法・振戦法

 

マッサージの基本手技
軽擦法

血液・リンパ液の循環が促進され、自律神経系の機能を整える。

※疼痛やしびれを緩和・消失させる、冷えや浮腫を改善するなど。

揉捏法

筋肉の静脈血の流れを促進して血管を拡張させる。また新陳代謝が盛んになり、筋運動機能を強化し、筋萎縮や疲労を回復させる。

※筋力増強効果(直接的な筋肥大効果)は無いので誤解なきよう

叩打法 軽く短い叩打は興奮性に、強く長い叩打は鎮静的に働く。
振戦法 神経・筋の機能を亢進させ、興奮性を高める。
圧迫法 持続圧迫法は機能を抑制し、神経痛や痙攣などを鎮静させる。
強擦法 間欠圧迫法は循環を促進し、浮腫や胃腸機能を改善させる。

 

 

指圧

 

指圧は、日本で独自に発達した手技療法。手のひらや親指などで、ツボを刺激することで治療するため、別名ツボ療法ともいわれる。ゆっくりと押し、離すという動作により、刺激を身体の深部に伝える。

 

指圧は、按摩の手法に柔道整復術、カイロプラクティックのようなアメリカの整体療術などを融合させた日本独自の手技療法だ。

 

大正末~昭和時代、浪越徳治郎により、その原型が確立されたといわれる。その特徴は診断即治療といわれ、身体の表面や筋肉の異常を手で探りあて、そのまま指圧点(ツボ)を押し、症状の改善を図る。

 

基本的な手技は、親指や手掌で押す「押圧操作」。施術者が体重をかけながら、指圧点を真上から"圧して離す"動作で身体に刺激を与え、痛みやしびれ、冷え、倦怠感などの症状を緩和させる。

 

また、背骨のゆがみを正していく脊柱矯正、関節を曲伸ばして関節のこわばりを防ぐ運動操作などもある。

 

沿革

あん摩・導引・活法、カイロプラクティック、オステオパシーなどを取り入れ体系化された。

 

目的

疾病の治療・予防を目的として全体の体表に定められた部位に徒手を用いた押圧操作を遠心性に生体に加え、自然治癒力の働きを促進し、疲労を取り除き、健康を増進させる。

 

手技

基本手技は押圧操作・運動操作。

 

押圧法の三原則3原則:

①垂直圧の原則

②持続の原則

③集中の原則

 

指圧の基本圧法
通常圧法

一点圧を3~5秒とし、患者の呼吸に合わせて押圧する。

軽・快圧で機能を亢進させ、循環器・自律神経の動きを良くする。

持続圧法

主に手掌で押圧し、温熱作用をもたらす。

冷え性、下痢、膀胱・腎臓の異常に対して用いることもある。

衝圧法

漸増圧で一定限度まで押圧した後、急に離す。

反射作用を喚起する効果があるが、骨折などに注意が必要。

緩圧法

2段押し、3段押しともいわれ、軽・快・強を区切って押圧する。

慢性疾患や深部の筋の硬結の緩解に効果があるとされている。

振動圧法

微圧・軽圧の振動(バイブレーション)により圧反射を促す。

膀胱・腎臓の異常や消化器系の賦活などに用いることがある。

吸引法 手掌や手指で吸い上げるように操作する。

 

 

終わりに

 

この記事では「あん摩マッサージ指圧」の効果について述べたが、以下の記事では「禁忌」について触れている。

 

合わせて観覧することで、あん摩マッサージ指圧に関する理解が深まると思う。

 

関連記事⇒『あん摩マッサージ指圧の「相対禁忌」・「絶対禁忌」とは?解説するよ

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