この記事では『パトリックテスト(Patrick test)』について解説していく。
パトリックテストの方法・陽性所見・解釈
パトリックテストの方法・陽性所見・解釈は以下になる。
方法
- 患者は背臥位。
- 検査側の股関節を屈曲・外転・外旋(=あぐら位)位にして、反対側下腿に踵を乗せる。
- 検者は、非検査側の骨盤ASISを固定しつつ、検査側の膝をベッドに向かって押すことで開排刺激を強める(可動域を広げようとする)。
以下はパトリックテストの動画となる。
陽性所見
検査側の仙腸関節or股関節に疼痛が生じる。
解釈
テストにより股関節・仙腸関節に以下が生じる。
- 股関節 ⇒開排刺激が加わる⇒股関節部に疼痛誘発されれば股関節障害
- 仙腸関節⇒仙腸関節の「後方に圧迫刺激」・「前方に伸張刺激」が加わる⇒仙腸関節部に疼痛誘発すれば仙腸関節障害
ちなみに、「仙腸関節障害の確認を目的としたパトリックテスト」と同様の刺激(後方に圧迫刺激+前方に伸張刺激)が加わるテストとしては「仙骨離開テスト」があり、以下のニュートンテスト記事で解説している
パトリックテストは別名「Fabere test」
パトリックテストはFabere test(ファベレテスト)ともよばれる。
Fabereとは以下の略である。
- Flextion(屈曲)
- Abduction(外転)
- Externao Rotation(外旋)
- Extension(伸展)
※股関節屈曲・外転・外旋位から伸展方向に圧迫を加えるという意味。
ちなみに、K・ボンネットテストはFadirf test(ファダーフテスト)とも呼ばれ、以下で解説している。
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