この記事では上腕骨外側上顆炎(テニス肘)に関する検査として以下について解説していく。
- トムセンテスト(Tomsen Test)+コズンテスト(Cozen's test)
- チェアーテスト(Chair Test)
- 中指伸展テスト(ミドルフィンガーtest)
外側上顆炎テストの方法・陽性所見・解釈
トムゼンテスト・チェアテスト・中指伸展テストの方法
トムゼンテスト
- 患者に「握り拳を作った状態で、手関節を背屈させる」よう指示(肘関節は伸展位)。
- 検者は、①に対して掌屈方向への抵抗を加える。
トムトムゼンテストの動画としては以下がある。
コズンテスト(Cozen's test):
トムゼンテストが「肘完全伸展位」で評価するのに対して、「肘軽度屈曲位で実施するテスト」をコズンテストと呼ぶ(コーゼンテストとも呼ばれる)。
肘軽度屈曲位の方が抵抗時に加わる刺激が弱くなるので「まずはコンズテスト(肘軽度屈曲位)を施行し、疼痛が誘発されなければトムセンテスト(肘伸展位)を施行てみる」という順番で評価する。重度な上腕骨外側上顆炎では「この肢位(肘伸展・前腕最大回内・手関節最大背屈位)」を保持するだけで疼痛が誘発される場合もあり、このケースではもちろん疼痛誘発テストは不要である(更に強い刺激を加える必要はない)。最初から強い疼痛誘発テストをすると、症状を増悪させてしまう可能性があるため注意する(特に慢性症状となっている場合は神経系感作も生じていることがある)。
チェア―テスト
患者は「前腕回内位、肘関節・手関節伸展位」で椅子を持ち上げる。
中指伸展テスト(ミドルフィンガーテスト)
- 患者は、肘関節・手関節・手指関節・手指を全て伸展位にする。
- 検者は、患者の(伸展された)中指を屈曲方向へ押さえ、患者にはこの抵抗に抗して中指を伸展位のまま保持してもらう。
中指伸展テスト(ミドルフィンガーテスト)の動画は以下になる。
外側上顆炎テストの陽性所見・解釈
陽性所見
上腕骨外側上顆に疼痛誘発 or 増悪。
解釈
疼痛誘発で上腕骨外側上顆炎な可能性を示唆。
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